2017年2月10日 第32号 目次

2面

嘉田氏 修学旅行で琵琶湖の美観に感動

3面

原田氏「女性学長を増やそう」

ワイド(4〜5面)

未来のリーダーが成り代わり親が投票へ 核のゴミと借金を次世代につけ回しをしてはいけない

6面

川勝平太氏の著訳書を補助線に平和の21世紀を眺望する

7面

「和」こそ日本の底力 平和憲法を世界標準に

8面

三都物語 社説「自由な魂の活命連帯」

< 発刊の動機 >
昨年3月11日の東日本大震災は我々の「日常」を呑み込んだ。そして福島第一原発のメルトダウン事故。私は、日本列島が放射能の大汚染地帯になることを覚悟した。日本が経済的にも壊滅し、日本人が悲惨極まる放浪の民となる事態になるとしても、そこに「意味」を見出すとすれば、それは、今回のてんけん天譴を奇貨として、人類の近視眼を転換せしめる新しい哲学を、この日本列島の片隅から発信し、世界に警鐘乱打して世界の人々が真に目覚める契機とすることであろうと思った。この挑戦が、今も苦しんでおられる被災者の心に灯す“希望”の光源となることを願う。

その哲学を発信しよう。その手段として、私には「新しき新聞」の発行以外の選択肢は見当たらなかった。ではその哲学とは何か。それは、我々が虚心坦懐に「道理」にかなった生きざまと主張を求めて対話をするなかから必ず生まれるだろう。道理とは、人間が先験的に持っている大善の共振板である。

私は、私の知音であり、近代科学の本質、なかんずく就中その深刻な一面について認識を共有する原田憲一先生(京都造形芸術大学教授)にご相談し、共に新しき新聞を創刊することを決意した。奇しくもその日の京都新聞に、故梅原猛先生が、今回の震災の災禍は「文明災」であると喝破しておられた。我々は、全く共感した。梅原先生は私どもの真情を吐露した書簡に直ちに応えられ、後日正式に「最高顧問」をお受けいただいた。

< 基本的な考え方 >
この新聞はいかなる組織、団体の傘下にも入らない。我々は、「正しい」と信じた事柄について、1ミリたりとも節操を枉げることはない。 我々は古今東西の古典に謙虚に学び、人類の師表とすべき人物を顕彰する。我々は人間生命(生死)の不思議に思いを致し、人間の人間性を信じる。我々は人類に「希望」を与え、21世紀を全人類が「希望」を共有する世紀にするために、真理の松明を掲げる。

< 「共創」とした理由 >
創刊準備号では『未来創造新聞』としていたが、創刊号は梅原先生のご了解のもと『未来共創新聞』としてスタートした。「創造」には「対話」のない危うさがある。この新聞は「対話」を基調とし、希望の21世紀を実現させることを熱望する世界の人々と「共に」、揺るぎなき平和と幸福な地球社会を創っていくのであるから『未来共創新聞』でなければならないのである。

< 編集長としての決意 >
あらためて宣言する。私は人間の人間性を信じる。読者はそんな私に一番近い人間である。だから私は読者の人間性を実践的に信じる。読者が私の人間性を信じてくれるならば、我々は未来共創の同志である。

※梅原先生は2019年1月12日に93歳でお亡くなりになりました。

本紙の憲法ともいうべき社説「『未来共創新聞』とは」を三回連続で掲載しました。あらゆる権威や権力、金力から独立した新聞であることの宣言です。万一、道を踏み外すことがあれば、必ずこの原点に帰ります。読者の皆様の厳しき監視、暖かきご助言、ご指導ご鞭撻をよろしくお願いします。

水資源の危機、食の危機、そして地球全体の放射能汚染の危機。これらの危機の因ってくる共通原因は、人間が自然の一部(又は自然それ自体)であることを忘れて、大地大自然を客体視してこれを利用し、分割統治し、不要な部分は切り捨ててきた功利主義だと思います。日本の山から狼がいなくなったことで天敵のいない山では鹿の頭数が増える一方で、鹿が「害獣」になっているとか。しかし鹿にとっては、狼が害獣だったのが人間が新たな害獣に入れ替わっただけ。狼を滅ぼした人間は、それまで棲み分け・共存してきた鹿をすら、迷惑な「敵」「害獣」へと認識を変えた。功利主義で、敵対し合う関係をこのままどこまでも拡大していけば、人間社会はますます住みにくくなるだろう。「功利」で混濁した人間の心の隙間に、功利的な発想を後生大事にする政治家は、心地よく居座り続けるだろう。

宇宙には、根源的に善意志が働いていると確信します。その善意志を自らの自覚的な行動に反映させて、この地上を善意で繋ぐパラダイスにする力。その根底に「良心」を持っているのが人間だと思います。そういうパラダイスを創るために、私たちは、功利主義的な物の見方を一旦離れ、まず相手を思いやる利他で繋がりあうための対話を重ね、志を同じくする者同士が業界業種や立場を超えて共働するところから開ける新世界。

この開新の次元を開くために精進したいと決意を新たにしています。

夜の闇の一番深い時、夜明けが既に始まっている。

皆様のご支援をお願い申しあげます。

未来共創新聞
編集長 山本恭司

いまほど人の心の浄化が必要とされる時は人類史上・・・
(株式会社パスポート代表取締役社長 濱田 総一郎)
山本様の純粋で真直な気持ちが様々な人々の共感を・・・
(株式会社ナビック代表取締役 仲内 悦治)
『未来共創新聞』はいかなる政治団体や宗教団体、・・・
(京都造形芸術大学教授 原田 憲一)
このページの先頭へ